時間が経つと色褪せ風化をしていくけど、それが許されて良いんだろうか。 私は風化をされることに不安と悲しささを覚えるんだ?
自分の行いを恥じて、悔いて、嘆いて。 なんと馬鹿なんだと思うけど、それが等身大の私だから良かったんだ。 私はこうやって私を生きるんだ。幸せで楽しかった事が重要なんだ。
昨夜彼に別れを告げ、今朝起きると承諾の返事が返ってきていた。 引き止めもされず、わかったというだけの文章を見て、あまりの呆気なさに落胆した。 私は本当はしたくもなく、望んでもない事を、その時の気持ちだけで言ってしまって相手を傷付け振り回す酷…
自分に似ている人を見た。 私って痛いなって思った。 その人は、幼少期から続く己の辛い経験をまるで他人事のように笑いを交えながら話し、自分の感情を理路整然と話していた。でも他者と相入れない意見が出た時は「私はこうだと思う」と反撃にも見えるくら…
人は明確に何に悩んで、何を解決したいのだろうか。 自分の悩みが明瞭に見えているほど、私はシンプルじゃない。 毎日漠然と死にたいとか思うけど、その死にたいという言葉の真意は逃げたい何だと思う。様々な疲れからの解放を望み、苦痛から逃げたいという…
布団の中で眠れないというのは寂しいことだ。安寧であるべき場が、私に安らぎを与えていない証拠だ。 一人暮らしをして早くも1ヶ月、私は自分の城を築き上げた。 自分が選んで自分が気に入った家具だけを部屋に置いた。 親にも相談せず全て自分で選び、自分…
友人が「歌手になりたい」と言っていた。何度かその友人とカラオケに行った事があったが、確かに人に聞かせられる歌ではあった。 でも、それだけだった。 私たちは25歳、そんな夢みがちな事を平然と言ってのける年齢ではない。まだそんな事を言えるのかと、…
幼い頃、祖母にむいてもらったみかんをこたつで食べるのが好きだった。祖母は薄皮までめくるので、甘みがダイレクトに口の中に入ってきた。 ピアノを弾く時と、みかんの皮を剥く祖母の手は亡くなって10年以上経つ今でも覚えている。 大人になるというのは、…
夕陽に染まる空に、まるで藍色のインクをこぼしたように夜がやってくる。 スーパーで安売りされていた惣菜が詰められたビニール袋を片手に、空を見上げた。オレンジがインディゴに変わっていくグラデーション。間に明白な線はない。夕方は隠と陽が混じり合う…
ティラミスを食べた後は、甘さよりも苦さがまだ私の中にいる。 甘さはすぐに消えて体中に溶けていくのに、苦いものは仄かにしばらくはその場にいる。 フォークで端から少しずつ切り分けながら、二層に重ねられたそれを口に運ぶ。皿から口にフォークを近づけ…
上手だなんて言えないけど、自分にとっての一枚が撮れることはある。 彼の誕生日に、私は愛用するカメラを携え三重へと彼と共に向かった。 カメラを使い始めて半年、決して上手とは言えない写真ばかりが撮れる。あーでも無い、こーでも無いと言いながらも決…
君へは、なんて書こうかな。彼にはなんて書こうかな。貰ったら困るかな。 便箋と封筒はその人に似合ったものが良い。 幼馴染には淡い桃色を、だっていつも黒が良いとか黒が好きとか言ってるけど、本当はすっごい可愛いから。 親友には白色を、なんとなく純白…
あまりの暑さで照らされたアスファルトから湯気が出ているのが見える。 空を見上げると眩し過ぎて、その存在すら目に入らない。 私はつい食べていたバニラ味のアイスクリームを地面に落としてしまう。やってしまったという感覚の前に、溶けるスピードが早く…
真夏の猛暑に照らされ、私は雪溶けを迎えた。 三十路を手前にして初めての感覚だった。何年も積み重ねてきた喜怒哀楽だけでは済まされない何層にも連なる私の氷山が汗となって流れた。 初めは私自身も登れないほどの高い氷の山なんて作るつもりはなかった。 …
私の母は超絶メンヘラヒステリックで、父は超絶暴力以心伝心下手男だった。 父に関しては齢50も過ぎ、多角的に物事を捉えられるようになってきたからか暴力を振るうこともなくなり、人の話を聞けるようになれたので過去形で話しても問題ないだろう。 だが、…
とある芸能人が自殺をした時、私は「死ぬことが色んなしがらみから逃げられる唯一のほうほうだったんだな。せめて天国ではお幸せに。」というツイートをした。 これを見たフォロワーが「なんでこんなこと言うの?自殺を認めちゃダメだよ」とリプライをしてき…
自分という存在は自分の中にあるのか、または社会の認知が自分の存在を作っているのか。生きている上での永遠のテーマなのかもしれない。 私は、とても目立ちたがり屋だ。この性格の所以は幼児期の環境による影響も大きいだろうが、それよりも元々持って生ま…
家に帰った私は、鞄も下ろさず、首元にはマフラーを巻いたまま、両手に掴んでいる2枚の紙を見つめていた。 1枚は今日学校から渡された模試の結果だ。行きたい大学の判定はCだ。後3日でサンタが舞い降りるこの時期にC判定は、もう受かる見込みはないと考えた…
ある事をきっかけに何かをふと思い出す事がある。その積み重ねが人生だなと思ったりする。 小学生になって初めての冬、窓から雪が降っているのを見た。へー、大阪って雪が降るんだ。特に喜びもせず、奈良で暮らしていた私はそう思った。 2年生になり、また同…
リズム良く刻まれる包丁の音と、野菜と味噌の甘い香りで朝は起きる。眠気眼をこすりながら居間へ行くと「もうちょっとでご飯が炊けるよ。顔を洗っておいで。」と告げられる。 朝食を食べていると唐草模様の風呂敷に包まれた弁当箱を渡してくれる。それを鞄に…
忙しいというものは、心を亡くすもの。そんな事をいつぞやかTwitterで見たことがある。 その時は「なるほど、上手いこと言うな。」その程度の感想だった。 児童福祉施設で働いている私にとって春とは心が忙しない季節だ。 大体子ども達は入学や進級で慣れな…
トラジャがアメリカに行って修行をするらしい。私はトラジャ担ではないし、既にジャニーズを辞めた人のオタクをしているので蚊帳の外だ。 渡米に関してトラジャ担はもちろんの事、大勢のジャニオタがそれぞれの意見を述べていた。 メンバーはどんな意図で渡…
アラサーと言われる年齢に足を踏み入れ、ふわふわしていた若者としての気持ちが徐々に角を作り形となってきた。 私には中学からの付き合いのツレが1人いる。 そのツレは文系だが、大学院に行き、広告代理店に就職をした。 その友達が去年仕事を辞めて、長年…
※ネタバレ含みます 恋は泡沫で、ずっと何となく楽しいは続かない。 主人公麦と絹は、好きなものがとにかく同じでセンスも似ている。そんなセンスの似ている2人が度々重なる偶然に何度も立ち会うと、「これが"運命"なんだ。」そう感じるだろう。 そうして、イ…
来る師走の月、私は26歳になった。 25歳の時は四捨五入をして30だな、だけどまだ若いし。そんな風にまだ気持ちはどこか10代に足を残しながら思えた。 だが、26歳はそうはいかなかった。もう私は30を目前にした大人であると認識させられた。めでたい誕生日で…
前の会社の社長と私が会社を辞める原因となってしまったおばあちゃん保育士が並んで2人で車に乗っている。社長は運転をしながら、助手席に座る保育士と話している。 私は後頭座席から、その様子を見ていた。私の横には、私が最も頼りにしつつ尊敬している責…
このブログは観劇の感想を述べると共に、内容にも触れますのでネタバレも含まれます。未観劇やネタバレが苦手な方は回れ右でお願い致します。 「彼が変わると思った?」 ヴァルクロがマリリンを慰める際に使った言葉だ。 マリリンは、それに"yes"の返事をし…
嘘も吐き続けていれば、本物になる。 これは嘘だ。 いつか本物になる日が来るかもしれないだけだ。その日を迎えるためには、それ相応の覚悟を持って嘘を吐かなければならない。ましてや、本物にする為には努力が当然であるが必須となる。 さて、ここで人を騙…
きっと最後。 夢の中で元彼に会った。彼も私も同じ教室で制服を着ていた。私は着た事は一度もないセーラー服、彼は半袖白ワイシャツだった。 夢の中で私は既に他の人と関係が出来ていた。 一度も彼と私の目が合うことはなかった。 少し離れたところから彼を…
マザーテレサの名言の一つに、「愛されるよりも、愛することを」という言葉がある。 人はずっと求め続ける事はしんどいし、綺麗なことを言うのであればまずはして欲しいなら自分からする事が大事なのであろう。 でもこのマザーテレサの言葉は破綻していると…